まずはマグネシウムとビタミンDについて。
“マグネシウムの吸収と働き”
食品として摂取したマグネシウムの吸収は主に小腸で行われ、腎臓で排泄されます。腸管での吸収はビタミンDによって促進され、過剰のカルシウムやリンによって抑制されます。摂取量が不足すると、腎臓でのマグネシウムの再吸収が促進されたり、骨からマグネシウムが放出されたりすることで、マグネシウムの血中の濃度を一定に保っています。
また300種類以上の酵素の働きを助けていています。エネルギー産生機構に深く関わっており、栄養素の合成・分解過程のほか、遺伝情報の発現や神経伝達などにも関与しています。また、カルシウムと拮抗して筋収縮を制御したり、血管を拡張させて血圧を下げたり、血小板の凝集を抑え血栓を作りにくくしたりする作用もあります。
マグネシウムは、魚介類、海藻類、穀類、ナッツ類などに多く含まれています。
“ビタミンDの吸収と働き”
ヒトを含む哺乳動物では、ビタミンD2とビタミンD3はほぼ同等の生理的な効力をもっています。ビタミンDは肝臓と腎臓を経て活性型ビタミンDに変わり、主に体内の機能性たんぱく質の働きを活性化させることで、さまざまな作用を及ぼします。ビタミンDの生理作用の主なものに、正常な骨格と歯の発育促進が挙げられます。また、小腸でのカルシウムとリンの腸管吸収を促進させ、血中カルシウム濃度を一定に調節することで、神経伝達や筋肉の収縮などを正常に行う働きがあります。
比較的含まれている量が多い食品は、魚類です。 きのこ類、卵、肉類からも摂取できますが、含まれている量は魚類に比べると多くはありません。 干ししいたけと生のしいたけを比べると、干ししいたけの方がビタミンDは多いことが分かります。 しいたけは、日光に当てるとビタミンDが増えるといわれています。
本題です。
マグネシウムはビタミンD(普段は非活性)を体内で活性型に変換するために必要なミネラルです。
ビタミンDを非活性から活性型に変換するときに各組織でマグネシウムは「使い果たされる」ことが多いそうです。
ちなみに、ビタミンDはカルシウムの恒常性以外にコロナ禍付近から免疫正常化で注目を浴びているホルモン様作用のあるビタミンです。
仮に日光浴や食事摂取によってビタミンDを保持できるようになっても、体内にマグネシウムが不足していれば、ビタミンDの血中濃度は上がらないことが多いようです。
さらに高脂肪食(植物油や牛脂、肉類、卵類、乳製品)の方はマグネシウム排泄を促進しやすいため、より意識したマグネシウム摂取を心がける必要があます。
ビタミンDは脂溶性のため、サプリメントなどによって安易に過剰摂取をしてしまうと、過剰症の恐れがあります。
ビタミンDは基本的に日光浴による生合成をお勧めしますが、どうしてもサプリメントで補給したい方は、マグネシウムとビタミンDを一緒に服用することが肝心です。ビタミンD単独では大量に服用しないことが大切になってきます。
ところが、一部の研究者の間では、このビタミンDによる副作用の多くがビタミンD自身の問題によるものではなく十分なマグネシウム摂取が無かったからではないかという見解に注目しています。
興味深いもので、ビタミンDの副作用(むくみ、不眠症、筋肉痙攣、動悸、便秘、偏頭痛等)を並べてみると、まさにマグネシウム欠乏による症状と同じです。
ビタミンDの副作用を避け、ビタミンDの効果を発揮するには、マグネシウムの摂取も同時に心がける必要があるのです。
他の投稿でも話に出していますが、栄養素というのは単独で働くものではありません。欠乏していない限り、単体で摂るより代謝の経路を考えての摂取をおすすめします。
薬品とは異なり、栄養素は相乗的・相互的にリンクしますから。

